座敷で行なう遊び(ゲーム)には、色々な種類があります。
しかし、特別な道具を使わず、お座敷にある物を使って遊べるものがほとんどです。 そして、「負けたら飲む」というのが原則ルール。負ければ負けるほど酔いが回るのがお座敷遊びです。
おまわりさん
太鼓の両側に2人が立ち、「おまわりさん」の掛け声にあわせて太鼓を2回たたいてジャンケン。勝ったほうが再び「おまわりさん」で太鼓を2回たたき、負けたほうがその場で1回りしてジャンケンするという遊び。
これをテンポ良く繰り返し、2回続けてジャンケンに負けたら負け。慣れてくると徐々にテンポが上がり、目が回ると同時に酔いも回ってきて、最後は立っていられなくなる人が続出してしまいます。
金毘羅ふねふね
三味線のお姉さんが歌う「金毘羅ふねふね お池に帆かけて シュラシュシュシュ…」の唄にあわせて二人で対戦する手遊び。
芸妓さんとお客さんが向い合せに座り、お酒の袴やライターのような手のひらで隠れる物を真ん中に置き、相手が道具を取った時はグーを、道具がそのままの時はパーを出します。三味線が早くなればそれにあわせて動きも早くなり、徐々に真剣になっていく姿が、見ている者の笑いを誘います。
虎拳(とらけん)
籐八拳(とうはちけん)と呼ばれるさんすくみの拳のひとつで、「とらとら」という拳です。
屏風をはさんで互いの姿が見えないように立ち、三味線のお姐さんに合わせてあて振り(歌詞に合わせて振りをつける)をしながら、唄の最後の「とらとーらとーらとら とらとーらとーらとら」のところで「虎(ガオーっと張って出る)」「おばあさん(杖をつく)」「和籐内(槍をかまえる)」のいずれかの格好をしながら屏風の陰から飛び出して勝負。虎はおばあさんに勝ち、おばあさんは和籐内に勝ち、和籐内は虎に勝つという、一種のジェスチャーゲームとジャンケンの合わさったものです。
陣取り
男女のペアの二組以上で行なうゲームです。新聞紙を広げ、その上に立ちます。ジャンケンをして負けたら新聞紙を半分に折り、さらにジャンケン。負けるとさらに新聞紙を折り、徐々に立っていられる場所が少なくなってくる…。新聞紙が小さくなってきたら、おんぶしたり抱き上げたり、肩車をしてもいいですが、転んだり、新聞紙の上から出てしまったら負け。ラブラブなペアはこのゲームから外した方がいいかもしれませんね。
おひらきさん
おひらきといっても「終わり」という意味じゃないですよ。芸妓さんと向き合って立ち、ジャンケンポン。負けたほうが心持ち足を開き、それを繰り返します。足を開ききり、倒れた方が負けとなり、酒を飲むというゲームです。